釣りひとすじ、小山 真さん
MURABITO No2
赤井川歴13年。
遊漁船(ゆうぎょせん)船長
小山真さんです!!
農業が盛んな赤井川村で
(おそらく村で唯一)海を舞台に活躍している方。
今回は、そんなユニークな小山さんをご紹介します!!
【釣りに明け暮れていた、幼少時代】
海も山も川もある自然豊かな土地。
子供の頃「遊び=自然の中で」ということが当たり前だった環境で
特に大好きだった遊びが釣りだった。
釣りのやり方は誰に教わるともなく、遊びの中で自然に覚えていった。
家の近くに港があり、ほぼ毎日釣りをしていた。
小学校2年生の時にはサケを釣り、周囲を驚かせたこともある。
とにかく一度も飽きることなく
釣りの魅力にどんどんハマっていった。
【長女誕生をきっかけに、赤井川村へ】
高校中退後、以前から行きつけだったフライフィッシング専門の釣具店に就職。
釣具店には、芸能人、医者、教授・・・
さまざまな職業のお客さんが来店したが、誰もが釣りが大好きだった。
釣具店に約10年ほど勤めたころ
第一子となる長女が誕生。
夫婦で話し合い、環境の良い田舎で子育てをすることに。
以前から、スキーリゾート「キロロ」へしょっちゅう遊びに来ていたこと
スキーを通じて、村にも知り合いが何人かいたこともあり
移住先は自然と赤井川に決まった。
スタッフを募集していたキロロに応募したところ
通年雇用の仕事を得ることができたため
【人生の岐路となった転職】
キロロに就職後も、大好きな釣りを楽しむため
船を購入し、仲間とともに釣りを楽しんでいた小山さん。
そして数年後。
趣味だった「釣り」を
仕事としての「釣り」に変えるため
遊漁船の運行を決意。
(遊漁船とは、船に人を乗せ、釣り場へ連れていく船のこと。乗客の乗船料が収入となる)
港の使用許可や遊漁船業務主任者の資格を取得、独学で勉強を重ね、
平成25年5月、小山さんは遊漁船の運行を開始した。
【たった一人で挑む、厳しい仕事】
釣りのシーズンは3月後半から10月頃まで。
そのおよそ7ヶ月間の中で、実際海に出られるのは約3分の2。
限られた期間でしかできない、そしてお客さんありきという厳しい仕事だ。
小山さんの船の定員は10名。
船の予約が入っている日は、早朝3時半に起床し
船が泊めてある積丹沖まで車を走らせる。
最も忙しい時期は、朝5~11時半まで、さらに午後12時半~18時まで
ほぼ一日中、海に出ているときもある。
小山さんは、乗客の予約の手配から船の運航、乗船後の片づけまで
全てをたった一人で行う。
小山さんのこだわりは
お客さんに釣りを楽しんでもらうこと。
必要以上に魚を持ち帰らないこと。
「網をしかけて一気に釣りあげる漁に比べ、釣りで得る魚の量はたかが知れてるけど
それでも必要以上に魚は持って帰らない。お客さんに説明して納得してもらった上で
旬の魚でない小ぶりな魚や食べる量以上の魚は、海に逃がす。
先のことを考えて、そうしてるよ。」
大好きな釣りを仕事として挑む姿はカッコよく
羨ましくも映るが、現実は甘くない。
「趣味が仕事になると、そのことが自分をものすごく苦しめる。
でも、どんなに苦しくても、それでも釣りが好きだからやっていける。
そのくらい好きじゃないと、中途半場では趣味は仕事にできないね。」
【赤井川村への想い】
「10年後に村の人がどうなっているか。跡継ぎのいない農家の農地が
どうなっていくか。土、土地を守っていくためにどうしたらいいか。
目先のことにとらわれないで、もっと先のことを考えていくべきだよね。
この先は、もっと『赤井川にしかないもの』『赤井川に行く価値があるもの』
が必要になってくる。」
釣りと同様、村に関しても「まだ見えていない未来」をしっかりと考える
小山さんらしい言葉だった。
以上、小山真さんの紹介でした!!
小山さんは、集客のための営業はほぼしないそうですが
気さくな人柄、心の強さ、そして「釣りが好き」という以上の熱い何かが
相手に伝わることで、自然とお客さんが集まってくるのかもしれません。
後日メールで「釣りの醍醐味は?」と伺ったところ
「やはり魚を掛けてからのやりとりかな?
その魚を釣るまでのプロセスも楽しいですけどね。
又、釣りは狩猟とと同じだと思います。
獲物を狩るのと同じく、狩猟本能が働き世界で一 番多い趣味ではないかと思います」
とのお返事を頂きました。
私にとって釣りは「のんびりしたもの」なイメージだったため
狩猟のような釣りを見てみたいと思いました。
「あなたのことを教えてください。」と
突然申し出たにもかかわらず💦
二つ返事でOKしてくださり
魚の生態系まで詳しくお話ししていただき
本当にありがとうございました!!
もう一つのブログはこちら
https://blogs.yahoo.co.jp/akaigawa2014
赤井川観光協会
広報 中村